説明
親子で楽しめる群羊社の食育絵本シリーズ、待望の最新刊。
なぜ、限られた土地しかない日本で、これほど多くの人々が暮らしてこられたのでしょうか。その答えのひとつは、日本人の主食「コメ」にあります。
イネは、世界三大穀類の中でも特に生産性が高く、狭い耕作地でも多くの人を養うことができる作物です。
本書では、イネの葉・茎・根・穂といった各部位にズームし、その驚くべき生態をわかりやすく解説します。
1粒の種が400倍に増える!? そんなイネの力強さの秘密に迫ります。
また、日本で約2900年にわたり受け継がれてきた水田稲作の合理性に注目し、田んぼの役割や、環境・持続可能な農業の視点からもコメを見つめ直します。
さらに、かつて世界的な和食ブームを巻き起こした「日本型食生活」の意義や、現代へのつながりについても考えます。
全編ルビ付きで、小さなお子さまから大人まで楽しめる内容。調べ学習にも最適な、学びと発見にあふれた一冊です。
●目次
世界人口の2分の1がコメを主食に?/イネの品種は2万種も?
イネの解剖
イネの全体像と各部位の役割/各部位にズーム[葉/茎/穂の成長を追う/根/イネの一生を追う(苗を育てる)/イネの一生を追う(田植え~収穫)]
田んぼの力
なぜ田んぼ?なぜ田植え?/田んぼの多様な環境保全の機能
コメが日本人の主食になったわけ①②③
イネには「いつ」「何が」必要か?/コメの栄養価は精米によって変わる
今、改めて「日本型食生活」とは?①②
日本人のコメ離れはなぜ?/コメは世界の食糧危機を解決できるか?
●監修・共著
井上 直人(イノウエ ナオト)
信州大学名誉教授・特任教授、公立諏訪東京理科大学客員教授。
信州大学農学部、帯広畜産大学修士課程卒。1990年京都大学で博士(農学)を取得。2002年、信州大学教授。現在、信州大学名誉教授・特任教授と公立諏訪東京理科大学客員教授。作物の生理生態、食品科学、育種、土壌学、植物栄養学が専門。
●企画・編集・共著
藤原 勝子(フジワラ カツコ)
女子栄養大学を卒業後、同出版部で月刊『栄養と料理』などの編集に携わり、フリーランスを経て、1978年に(株)群羊社の創立に参画、82年に(株)食生活プランニングを設立。「食と健康」をテーマとする書籍や雑誌、食育教材の企画・編集制作、フードビジネス企画などに携わる。1992年にはジャパン・フードコーディネーター・スクールを開校し、2007年まで校長を務める。現在、(株)群羊社専務取締役。食生活ジャーナリスト。
著書に、『フードコーディネーターになるには』(ぺりかん社)、『私は「食」の演出家』(亜紀書房)、食育絵本シリーズ『魚の教え』『牛の教え』(群羊社/編著)など。
●指導 藤原毅(公益社団法人米穀安定供給確保支援機構情報部長)
●デザイン 浮田邦彦(プロップ)
●イラスト 生田裕人 エダりつこ 岡村芳江 城谷英男 西岡聖子
●編集協力 熊木雅代
●校正 秋葉智子