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食育教材レポート・2(米国) 加納壱子 ジャーナリスト

“5 a day(ファイブ・ア・デイ)”――ぬり絵で学ぶ青果物の機能性成分

5 a day(ファイブ・ア・デイ)★a)はいまから13年前の1991年に、米国のNPOと米国立がん研究所(NCI)が全米レベルで始めた食育プログラムです。前回レポートした「フードガイドピラミッド」の中でも、特に野菜と果物に注目。この2つを足した1日の所要量の最低基準が、5サービングだったことから、「1日当たり5サービング」を意味する「ファイブ・ア・デイ」をキャッチフレーズに、たっぷり野菜と果物を食べ、がんをはじめとする生活習慣病を防ごう、というアピールを続けてきました。

【野菜と果物に焦点】日本でも、同様のプログラムが始まり、メディアでも報道されていますので、ご存知の方も多いと思います。ファイブ・ア・デイは、米国内で大きな成功を収め、ここ10年で米国人の野菜と果物の摂取量は、増加傾向を示しています。そして、次の段階として、食べる量だけでなく、質や内容も、より良くしようという、応用的なプログラムが開発されました。それが「ファイブ・ア・デイ〜ザ・カラーウェイ」(★b)です。


【機能ごとに色分け、こどもにアピール】ファイブ・ア・デイが成功した理由のひとつに、メッセージの分かりやすさが挙げられます。青果物の質や内容(機能性)について、やさしく学習してもらうための新たな工夫が「色」だったわけです。機能性成分の多くは、赤色のリコピンなど色素成分でもあります。これを体系化し、青果物全体を、5色(青、緑、白、黄、赤)に分類。各色を毎日、まんべんなく食べることで、各種ビタミンや食物繊維、カリウムなどのミネラルをバランスよくとることができる、とアピールしました。きのこ類、バナナは(黄色ではなく)「白」、ニンジンは赤ではなく「黄色とオレンジ」などちょっとした注意ポイントはありますが、全般にとても分かりやすく、主な青果物を網羅する内容だと評価されています。

 今回ご紹介するのは、カラーウェイを学ぶことを目的に作られた、主に幼児を対象にしたぬり絵(写真1)です。もともとこのカラーウェイは子供にアピールすることを強く意識しています。子どもの好きなぬり絵は教材にぴったり。通信販売もありますが安価です。絵柄は20種類を超え、レタスは「ルーシー」、ピーチは「ピーター」、バナナは「ボビー」など、キャラクターごとにニックネームをつけている工夫も参考になりそうです。また、通信販売を利用しなくても、インターネットのウェブサイト上から無料でダウンロードできますし、パソコンの画面で色をぬり(写真2)、それをプリントアウトして楽しむという方法もあります。

 両親向け(写真3)、教員向けそれぞれの教育計画メモも無料でダウンロードできます。ぬり絵の目的として「野菜と果物が、色別のグループに分けられること」「色別に食べるのがなぜ必要かを理解し、より健康でいるために、各色から野菜と果物を食べることが大切であること」の基本的な2点のみを提案。次の段階として、「フードガイドピラミッド」による5サービングがどのくらいの量になるのかを示し、食べる量とともに摂取目標量を理解しながら、絵に色をつけること提案しています。カラーウェイの理論的背景を学ぶための本(写真4)も出されています。
ぬり絵ブック「わたしのお皿に虹がある!」
(1)ぬり絵ブック
「わたしのお皿に虹がある!」

(2〜6歳児用、7〜11歳児用)
米国デラウエア州・NPO・青果物健康増進協会(PBH)(カリキュラム付・1冊 25枚入り約70円米国内通信販売、同協会ウェブサイト www.5aday.com から無料ダウンロード可)
オンライン版ぬり絵ブックの画面
(2)オンライン版・ぬり絵ブック
「わたしのお皿に虹がある!」

同協会ウェブサイト:www.5aday.comで利用
両親向けの教育計画メモの画像
3
カラーコードの本の表紙
4
キーワード
(★a)5 a day(ファイブ・ア・デイ)
 
1991年、米国の民間NPO「青果物健康増進協会」と米国立がん研究所(NCI)の連携で始まった、がん予防を主な目的とした運動。「健康増進のために、一日5〜9サービングの野菜と果物をたべよう」というメッセージを、「ファイブ・ア・デイ」のキャッチフレーズでPRした。官民連携の食育プログラムとして注目を浴び、現在は日本をはじめ世界10数か国に広がっている。全米1000団体、スーパーマーケットだけで3万5000店以上が参画した。
(★b)ファイブ・ア・デイ〜ザ・カラーウェイ
 ファイブ・ア・デイを進めた応用的プログラム。青果物を機能性ごとに
「青/紫」(例、ブルーベリー、ナス)
――アントシアニンなどによる血管の保護、血行促進など。
「緑」(キウイフルーツ、ブロッコリー)
――各種ビタミン類による抗酸化作用、中性脂肪の減少。
「しろ」(バナナ、タマネギ)
――アリシン、ケルセチンなどによる抗アレルギー作用
「黄色/オレンジ」(オレンジ、ニンジン)
――ビタミンC、カロチンなどによる抗酸化作用、循環器系疾患の予防
「赤」(イチゴ、トマト)
――リコピンなどによる動脈硬化の予防
の各色に分け、機能性成分をはじめとした青果物の質にも着目して、量と質の面から、より健康を保つための食べ方を提案している。
[参考文献]
▽「ファイブ・ア・デイ バイブル」,マガジンハウス, 2004

[参考Webサイト]
▽ 青果物健康増進協会(PBH) http://www.5aday.com (英語)
▽ 米国ドール http://dole5aday.com (英語)
▽ ドールジャパン http://5aday.net
▽ 青果物健康推進委員会 http://www.vf7.jp/main.shtml
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