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フランス南東部に位置するリヨン(Lyon)は、パリ、マルセイユに次ぐフランス第3の経済都市(人口126万人)。ローマ帝国時代より栄え、歴史的にも価値が高く、旧市街は「リヨン歴史地区」として世界遺産に登録されています。
リヨンは豊かな農産物にも恵まれ、「美食の都」としても世界的に有名です。リヨンでは「料理は芸術であり、シェフは技術者ではなく哲学者だ」とされ、「婦人を誘惑するには、ダンスや映画に連れて行くよりもレストランに連れて行くほうが賢明だ」という格言もあるほど、リヨンの人々はおいしいものがとにかく大好きのようです。
リヨンに行ったことをフランス料理に詳しい知人に話したら、「え?ポール・ボキューズ※1に行かなかったの?」「ラ・ピラミッド※2には?」「じゃあ、何をしに行ったの?食関係の編集者なのに」とさんざん言われましたが、いやいや、そんな優雅なグルメの旅をしなくても、リヨンの郷土料理を食べるだけでも十分に価値はあります。フランスは地域性がとても色濃く、地方料理こそおもしろいといわれていますので。 「リヨンで郷土料理を食べたいならブション(bouchon)※3へ!」とフランスの知人に教えてもらい、旧市街の一角にあるブションに行ってみました。
「君たち日本人?ボク、カラテをやっていたんだよ。アチョ〜!」と意味不明なワザを披露してくる気さくなお店で、メニューはいずれもリーズナブル。ブレスの鶏などの高級食材を使った料理はありませんでしたが、「リヨン風サラダ」「リヨン風ソーセージ」「アンドゥイエット(牛胃の腸詰め)」「川カマスのクネル」などの代表的な郷土料理を味わうことができました。
全体的にボリュームがありすぎて、内臓料理は独特のクセがあったこともあり、心の底から「おいしい!」とは言い切れませんでしたが、その土地の料理を味わうことができて、私は大満足です。あんなに美味で愛すべき“納豆”を外国人は「マズイ」と嘆くように、これは食文化の違いなのですから、しかたありませんね。
駆け足でフランスを横断する落ち着きのない旅だったこともあり、一つ、私は重要なスポットを見逃していました。せっかくリヨンまで行ったのに、なぜ、あの「ベルナション(Bernachon)」の存在を忘れてしまったのでしょう!?
1952年創業のチョコレートの名店で、オーナーのジャン=ジャック・ベルナション氏は、チョコレートをカカオ豆から自ら焙煎して作っており(このような店はフランス全土でも3店しかないようです)、その仕事ぶり、その深い味わいが、多くの人から支持・尊敬されているようです。どれだけたくさんの注目を集めても店舗を拡大せず、1店舗のみで展開しているため、美食の都・リヨンへ行かないと、ベルナションの魅力的なチョコレート、生菓子、焼き菓子、ヴィエノワズリー・・・を食べることができません。
ホントにくやしい(怒)。自分にイライラするこの感情を抑えるためにも、またリヨンに行かなければ!もちろん時間やお金があれば、の話ですが。いつか実現する日が訪れたときには、ぜひこのコーナーで「ベルナション」のお菓子をご紹介したいと思います。「ポール・ボキューズ」や「ラ・ピラミッド」にも行けたら最高ですが。(※注意:期待しないでください)
(平山)
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※1 言わずとも知れたミシュラン・三つ星レストランの名店。ポール・ボキューズ氏はヌーベル・キュイジーヌの先駆者的存在。
※2 リヨン近郊のヴィエンヌにある二つ星レストラン。現代フランス料理の基礎を築いた伝説の料理人、故フェルナン・ポワンの名店。
※3 リヨンの郷土料理を出すレストランの総称。郷土料理の伝統を守りぬくために協会が設立されている。
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★おまけ
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