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食の仕事人 100番勝負 vol.5
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健康を取り戻した患者さんの喜ぶ姿を見ると、
この仕事を選んで本当によかったと思います。
──病院で働く管理栄養士・坂本香織さん |
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坂本香織さんは埼玉医科大学病院栄養部で働く管理栄養士です。
埼玉県の毛呂山町にある、ベット数1483、平均稼働率約90%の大規模な総合病院で、「すべての病める人に満足度の高い医療を提供する」ことを基本理念にして設立されました。栄養部の任務は入院患者への食事提供や栄養指導が主ですが、食事提供は年間約38万人、115万食にも及び、栄養指導も1年間に4300件と、5年前の2200件に比べるとかなりの急増ぶりです。
坂本さんは主に栄養指導を担当しています。食事療養の大切さを理解してもらうためには栄養指導はとても大切です。また近年医療費の高騰によって国の財政がひっ迫。入院日数の短縮など、その影響は病院にも押し寄せています。回復のためには栄養をきちんととること、再発を防ぐために生活習慣、中でも食習慣を改善することがますます重要視されるようになってきました。そのためには栄養指導、栄養相談が不可欠なのです。
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| 坂本香織さん。病院で働くことが夢だった。 |
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坂本さんは、女子栄養大学を卒業して管理栄養士資格を取得、今年で7年目。「世の中に生かせる仕事がしたい」「食べることが好き、人と話すのが好き。好きなことをしながらできる仕事がしたい」坂本さんが進路を考え出してからの強い希望でした。病院で働く管理栄養士はこの希望に合うものでした。
しかし、実際に就職してみると、そんなきれいごとだけではすまされない、困難な壁に何度も突き当たりました。医師や看護師など多くのスタッフ、患者さんとのコミュニケーションの難しさでした。地域の人たちとのコミュニケーションも必要でした。自分の知識が足りなくて、人生の先輩でもある患者さんにうまくアドバイスできなかったり、話がうまくかみ合わなかったりするときが一番つらい時でした。 |
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坂本さんの所属する栄養部を引っ張るのは、栄養部長・竹内恭子さん。同系列の川越にある総合医療センター栄養部長も兼務する管理栄養士歴40年のベテランです。
竹内さんたちの恩師で実践栄養学の草分けでもある故・香川綾博士は、「医師の使命は病人を治す前に病人を出さないこと、そのためには正しい食生活が重要である」という信念で食と健康を主軸とした教育・研究を行ない、「実践なき理論は空しい。理論なき実践は発展しない」との信条を貫き、実践栄養学を構築しました。
竹内さんや坂本さんたちの仕事には、この「食は生命なり」の精神がベースになっています。
「これからは、どんどん病棟に入れる栄養士になりたい」という坂本さん。「病棟に入る」とは、医師や看護師と患者の栄養状態や療養について堂々と話しができることを意味しています。
うれしいことといえば、栄養指導が実って、検査値が良くなって喜ぶ患者さんの姿を見るとき。「やっぱりこの仕事を選んでよかった」との充実感がわいてきます。 |
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| 大先輩、竹内恭子栄養部長と。ぬくもりのある料理やユーモアで患者さんとの間をぬくめたい・・・。 |
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